京都神社仏閣観光案内

古都京都は日本美術のミュージアム

青蓮院門跡の石段と御幸門(四脚門)とクスノキ

青蓮院門跡しょうれんいんもんぜき

格式高い門跡寺院

青蓮院という寺名は実に美しい。寺名から壮麗な雰囲気を醸し出し、奥深い魅力を感じる。

青蓮院の西側に面した神宮道じんぐうみち沿いには石垣の上には天然記念物のクスノキが根を張り、空を隠さんとばかりに枝葉を広げる情景は青蓮院門跡独特であり、また京都ならではの趣ある風景と言えよう。

十数年前に初めてこの景色を見た時の感動は心に深く刻まれ、今でもその時の情景を思い出すことができる。

《上の写真は神宮道沿いから見る石段と御幸門みゆきもん四脚門しきゃくもん)と大クスノキ》

青蓮院門跡の藥医門とクスノキ

青蓮院門跡と皇室との関わり

平安時代末期に比叡山延暦寺ひえいざんえんりゃくじ東塔ひとうどうから移設した青蓮坊が始まりとされる。応仁の乱や天明の大火などで焼失、その都度再建されるが現在の建物は明治時代に焼失後に再建されたもの。

天明の大火の際には後桜町天皇ごさくらまちてんのうが仮の御所として定め、別名「栗田御所あわたごしょ」とも呼ばれる。

門跡とは皇室の方々が代々住職であった事を意味する。天台宗の京都五門跡の一つでもある。御所から譲り受けた門や格式を今に伝える築地塀ついじべいに残る最高位の五本の白い線。境内は一万坪と広大。境内全体が国の史跡名勝。

《上の写真は薬医門やくいもんと大クスノキ》

青蓮院門跡の寝殿と寝殿前の庭園

青蓮院門跡の名庭園

緑の苔の絨毯の中に建つ宸殿しんでんは江戸時代に御所から移築。現在の宸殿は明治時代、火災によって焼失後に復興したもの。宸殿は宮廷特有の建築様式であり宮中の様な豪華さ。本来は白砂が広がる庭園であったが現在は苔の緑が青々と広がる。

《上の写真は鐘楼しょうろう付近から見る寝殿》

小堀遠州による作庭の林泉庭園「霧島の庭」

相阿弥そうあみ龍心池りゅうしんちの名庭園と小堀遠州こぼりえんしゅうの「霧島の庭」

小堀遠州の作庭「霧島の庭」は林泉庭園。歴史を感じさせる樹齢数百年のキリシマツツジの老木が植えてあり、4月下旬~5月上旬には一面真っ赤に染め上げ、初夏には青々とした青もみじのトンネル、秋は紅葉で彩られる。四季折々楽しめ移ろいを感じることができる。

好文亭前の露地庭園「苔の庭」は江戸時代の茶人である大森有斐おおもりゆうひが作庭、相阿弥作と伝えられる築山泉水回遊式つきやまちせんかいゆうしき庭園の「龍心池」は洗心滝せんしんのたき跨龍橋こりゅうのはしなど大胆な石組と築山の曲線美、四月下旬から五月上旬にかけてツツジの彩りが艶やかに境内を染め上げる。青蓮院門跡は名園として名高い。

明治26年の火災後、近代庭園の第一人者である小川治兵衛おがわじへいによって庭園は修復されている。

《上の写真は霧島の庭ある秀吉寄進の神輿みこし型(御興みこし型)灯篭と青もみじのトンネルと床一面の艶やかな苔》

青蓮院門跡の華頂殿からみる相阿弥作庭の庭

青蓮院門跡で過ごす静けさ

日本三大不動の一つであり、藤原時代の仏画の最高傑作である国宝の「青不動明王の図」、豊臣秀吉が寄進した一文字手水鉢いちもんじちょうずばち聚楽第じゅらくだいからの移築、欄間をはじめとする繊細な意匠の美、西行さいぎょうが贈った「立田山の楓」「宮城野の萩」、門前と院内にあるクスノキは親鸞しんらんが自ら植えたとされる樹齢800年の大木など見所は数多い。

門跡寺院で格式高いお寺であるが堅苦しさというものはなく、拝観ルートも設けておらず、自由に見て回ることができる。近年では春と秋に夜間の特別拝観(ライトアップ)を二週間程度の期間限定で開催しており大変な人気。1000個の照明が境内を照らす情景は幻想的。

シーズンオフの早めの時間に訪れれば人もさほどおらず、華頂殿かちょうでん(白書院)から眺める相阿弥作庭の庭園は、古都ならではの情景と静けさの中で、心安らぐ一時を過ごすことができる。

《上の写真は華頂殿(白書院)内から眺める相阿弥作庭の庭園》

青蓮院門跡へのアクセスマップと周辺地図

《東山駅・祇園四条駅~青蓮院門跡へのアクセス・周辺案内図》

青蓮院門跡の拝観情報

所在地・電話

  • 〒605-0035 京都市東山区粟田口三条坊町69-1
  • 075-561-2345

交通アクセス・駐車場

  • 地下鉄東西線「東山駅」から徒歩約5分
  • 京阪本線「祇園四条駅」から徒歩約18分
  • 駐車場はなし

拝観時間

  • 9:00~17:00 受付終了 16:30
  • 春と秋の夜の特別拝観は18:00~22:00 受付終了21:30

拝観料

  • 大人500円 中高生400円 小学生200円
  • 夜間の特別拝観・ライトアップ 大人800円・小中高生400円

紅葉とツツジと桜の見頃

  • 【紅葉】11月下旬~12月初旬。もみじ、カエデが彩る
  • 【ツツジ】5月上旬。霧島ツツジが境内を華やかに染める。霧島ツツジの名所
  • 【桜】4月上旬。数は少ないが、相阿弥の庭に咲く山桜、神宮道沿いの四脚門と寝殿前の左近の桜が見所

京都門跡寺院関連情報

仁和寺

仁和寺【世界遺産】

宮廷文化と門跡寺院

ここ仁和寺は世界文化遺産であり、伽藍の建物のほとんどが国宝や重要文化財である。平安時代初期の888年に完成。宇多天皇が光孝天皇を弔う為に創建。創建当時は横縦共に約8㎞にも及ぶ広大な寺院であった。その後、宇多天皇は出家し仁和寺へ入寺し御室を設け御室御所とも呼ばれることとなる。以降明治…

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勧修寺の氷池園

勧修寺

四季折々の花で彩られる

勧修寺は900年に醍醐天皇が生母藤原胤子の菩提を弔う為に創建。門跡寺院の一つで勧修寺門跡や山科門跡と言われる。創建当時は寺域は広大で壮麗な大伽藍を有していたが、醍醐寺との確執、応仁の乱での焼失、豊臣秀吉による伏見城の築城による寺域の没収などで衰退をする。1682年に徳川幕府の寄進及び皇室…

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毘沙門堂

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