京都神社仏閣観光案内

古都京都は日本美術のミュージアム

東福寺の境内案内図・境内地図(マップ)と撮影ポイント

《東福寺の境内案内図・境内マップ・撮影スポット》

東福寺の通天橋から眺める臥雲橋と青もみじ

東福寺とうふくじ

伽藍がらんと建築美と紅葉の雲海

※紅葉の時期(11月上旬~11月30日迄)は通天橋と臥雲橋は立ち止まる事、写真撮影することが禁止。駐車場も使用不可。

鎌倉時代創建。臨済宗りんざいしゅう東福寺派の総本山であり京都五山の一つ。19年の歳月を費やし、1255年に完成。かつて奈良最大の寺院であった東大寺と興福寺こうふくじの名からそれぞれ一字をとって、東福寺と名づけられた。禅宗ぜんしゅうの寺院建築様式である。

東山を背景にし、谷や緑の中に伽藍が配置され数々の塔頭たっちゅうが囲む。塔頭は25ヶ寺と数多い。寺域は京都五山の中では最大級の大寺院。南北1㎞以上にも及ぶ。諸堂はたびたびの火災により消失しているが、鎌倉幕府、室町幕府、徳川幕府など時の幕府のバックアップにより再建。

《上の写真1は通天橋つうてんきょうから眺める青もみじの雲海と臥雲橋がうんきょう

東福寺の三門と本堂(仏殿)

東福寺への拝観ルート

東福寺とその塔頭を含む境内は広大である。ほとんどの方は東福寺駅から徒歩で北門や仁王門付近を通り、臥雲橋がうんきょうを抜け、日下門くさかもんから東福寺の境内に入ることになるだろうが、それは正統な拝観ルートとは言えない。

やはり禅宗寺院最大の東福寺の大伽藍建築の偉大さを感じるには鳥羽街道とばかいどう駅で下車し、南門を通り、緩やかな坂道の参道を歩けば、勅使門ちょくしもんに突き当たる。こちらの正統な拝観ルートから訪れたい。すでに東福寺を訪れたことがある方はこちらのルートをおすすめしたい。また東福寺を訪れる前に六波羅ろくはら門近くの東福寺の塔頭「光明院こうみょういん」を拝観してから東福寺を訪れるのも良いだろう。(光明院は8:30~拝観出来る。東福寺は9:00~)

勅使門は閉じられているので、その横の鎌倉期建造の六波羅門から入り、勅使門、放生池ほうじょうち、三門、本堂(仏殿)という伽藍配置を見て頂きたい。六波羅門は朝廷監視の為に設置された六波羅探題の遺構。足利尊氏が六波羅探題を攻め落とした際についた矢の跡が見ることができる。

《上の写真2は六波羅門付近から眺める三門と本堂(仏殿)》

東福寺の放生池と三門

東福寺の国宝である三門

禅宗最古の三門は豊臣秀吉が修理を行った際に四方の屋根を支える為に追加した太閤柱たいこうばしらが有名。三門内には釈迦如来像が安置されており、この三門は室町時代初期に再建されたもので、応仁の乱やその後の火災からも免れている。

重層の楼門ろうもん入母屋造いりもやづくりの本瓦葺。両脇には三門に上る切妻造きりつまづくり山廊さんろうが付く。正面25m、高さ22m、側面10m。日本の三門の中でも、もっとも古い時代のものに属す。東福寺の三門は国宝である。

また昭和最大の木造建築の本堂は建築に17年をも要した。仏殿、禅堂、東司とうす、浴室など重要文化財も数多い。

東司は七堂伽藍の一つ。東福寺の東司は室町時代に建設で日本最古のトイレ。重要文化財。内部には入れないが東側から内部を覗き見ることができる。

《上の写真3は勅使門横の放生池越しに眺める三門》

東福寺の通天橋から見る偃月橋と紅葉の雲海

紅葉の雲海と通天橋

境内を楓が真っ赤に染め上げ、東福寺のシンボルである「通天橋」から見下ろす渓谷「洗玉澗せんぎょくかん」に広がる紅葉の眺めは迫力があり格別の美しさ。長い歴史の中で多くの人がこの橋を渡り、この情景を見ながらさまざまな思いを巡らせてきた事だろう。通天橋は豊臣秀吉が修理した記録も残されている。

洗玉澗に架かる橋廊下は全部合わせて三つある。通天橋つうてんきょう臥雲橋がうんきょう偃月橋えんげつきょうである。

【臥雲橋】は東福寺駅から東福寺へ向かう途中に通る橋。無料で絶景を見ることが出来る。早朝であれば臥雲橋から通天橋を望む絶景を独り占め。

【通天橋】は境内にあり、本堂・方丈と開山堂かいさんどう枯山水かれさんすい庭園と池泉式ちせんしき庭園の左右で趣の異なる庭園が魅力)を結ぶ橋で参拝料(拝観料)が必要。通天橋や通天橋から望む景色は広告媒体などで度々使用されている程の息を呑むような美しさ。江戸時代の画家である歌川広重の浮世絵(京都名所之内)で東福寺の通天橋と紅葉の美しさ、当時の人々の紅葉を楽しむ様子も描かれており、歴史深い紅葉の名所である。1597年に豊臣秀吉が修理した記録があり秀吉公も通天橋からこの紅葉を見たと思うと感慨深い。

【偃月橋】は方丈・庫裏くりの東(方丈庭園の拝観受付がある庫裏右側を建物沿いに進む)に架かる橋で重要文化財。塔頭の龍吟庵りょうぎんあんとを結ぶ橋。偃月橋は通年見ることが出来る。龍吟庵は秋期に特別公開される。

※紅葉の時期(11月12日~11月30日迄)は通天橋と臥雲橋は写真撮影禁止。

東福寺のもみじの中には通天もみじという種類があり、中国から伝来したといわれ大切にされている。葉先が三つに分かれ特徴ある葉の形、紅葉色は黄金色である。

《上の写真は通天橋から眺める紅葉の雲海と臥雲橋》

東福寺の方丈庭園「八相の庭」東西南北の4つの庭園

重森三玲による作庭

方丈庭園の「八相はっそうの庭」は釈迦の生涯「八相成道はっそうじょうどう」を表す。2014年に国指定の名勝になり方丈庭園の名を「八相の庭」から「東福寺本坊庭園」に改名。この「東福寺本坊庭園」は昭和初期、重森三玲しげもりみれいによる鎌倉風の作庭。苔と敷石による市松模様などの東西南北に異なる4つの庭が特徴であり、数ある禅寺の庭園でも東福寺だけである。

また東福寺の塔頭である光明院の庭園も重森三玲の作庭であり、「虹の苔寺」または「東山の苔寺」と呼ばれ名庭園。

この庭園、昭和初期には雑草が生えるほど荒れ果てていたが、近代日本を代表とする作庭家の重森三玲によって生まれ変わった。庭園の費用を用立てられない寺院に対し重森三玲は無償で作庭した。(寺院側も無償ででは悪いとのことで子孫を含む永代供養と引き換え)

この「東福寺本坊庭園」は昭和14年の完成であるが、今なお色褪せることなく世界中の人を引き付ける。重森三玲の手掛けた庭園から興味を持てれる方は数多い。重森三玲の作庭はデザイン性に優れモダン、なおかつ風情にあふれているが、禅の心もしっかり表現されている。ここ東福寺方丈庭園から重森三玲の革命が始まったといえる。

《上の写真は重森三玲作庭の「八相の庭」。左上Aは南庭、右上Bは西庭、左下Cは東庭、右下Dは北庭》

東福寺の青もみじと臥雲橋から眺める通天橋

目にも鮮やかな紅葉の雲海

紅葉の季節である11月中旬から12月上旬の東福寺はかなりの混み具合で、東福寺駅から東福寺へ向かう行列が出来る。大型観光バスも次から次ぎへと往来があり、11月下旬の開門直後の時間に行った事もあるが、それでもかなりの混み具合である。

しかし紅葉の美しさでは京都で1位2位を争うという東福寺の紅葉は一生に一度は見ておきたい。紅葉の時期には40万人が訪れるのもうなずける絶景。通天橋から見る紅葉の雲海は艶やかに境内を染め上げた京都随一の情景。

「もみじ」とは葉の切れ込みが深く、均整の取れた形状が美しいものを「もみじ」という。およそ700年前、京都で暮らした吉田兼好は「徒然草」の中で、『若楓わかかえで(青もみじ)は花よりも紅葉よりも美しい』と綴った。近頃は秋の混雑を避けて、若葉芽吹く新緑に包まれたみずみずしい「青もみじ」の季節を楽しむ人が数多い。4月下旬の東福寺は通好みが訪れる。

東福寺および塔頭を鑑賞するならば半日は予定を確保したい所であるが、見所は多数あり終日楽しむことができる。また何度訪れても新たな発見と感動をもたらす魅力的な大寺院。

《上の写真4は臥雲橋から眺める通天橋と青もみじ》

東福寺の拝観情報

所在地・電話

  • 〒605-098 京都府京都市東山区本町15丁目778
  • 075-561-0087

交通アクセス・駐車場

  • JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」から徒歩10分 市バス停「東福寺」下車徒歩10分 伽藍の南側である三門方面へは京阪本線「鳥羽街道駅」の方が近い 
  • 自家用車30台 紅葉の時期の10月下旬~12月上旬は閉鎖

拝観時間

  • 【4月~10月末まで】9:00~16:00 16:30に閉門
  • 【11月~12月初旬まで】8:30~16:00 16:30に閉門
  • 【12月初旬~3月末】9:00~15:30 16:00に閉門

拝観料

  • 境内は無料
  • 【通天橋・開山堂】高校生以上400円 中小学生300円
  • 【東福寺本坊庭園】高校生以上400円 中小学生300円

ライトアップ

  • 紅葉シーズンには塔頭の勝林寺や天得院で実施される。
  • 勝林寺 日没から19:30 拝観料600円
  • 天得院は食事付予約の特別拝観

紅葉と桜のサツキの見頃

  • 【紅葉】11月中旬~12月初旬。2000本のもみじが境内を彩る幻想的な絶景。紅葉の名所
  • 【桜】について。室町時代、禅寺に相応しくないと桜はすべて切り倒してしまった。禅寺らしい逸話
  • 【サツキ】5月~6月。開山堂前の池泉式庭園のサツキやショウブが咲き誇る。隠れた名庭園。

重森三玲関連記事

松尾大社の拝殿と本殿と舞殿<

松尾大社

酒造の神と三様の庭園

上賀茂神社と下鴨神社と並ぶ平安京の王城鎮護の歴史ある神社。701年創建。京都における古社の一つと言えよう。ここ松尾大社は亀と鯉がマスコットキャラクターである。八坂神社、城南宮、上賀茂神社、平安神宮、松尾大社と京都五社の一つに数えられる。京都市内を…

続きを読む

光明院

光明院

東山の苔寺

東福寺の六波羅門から南へ少し歩くと、住宅街にひっそりと建っている。観光寺院ではないので表門には修学旅行生お断りの札もあり、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと庭園を鑑賞することができるお寺である。東福寺の塔頭の一つで1391年に創建。閑静な塔頭…

続きを読む

重森三玲庭園美術館

重森三玲庭園美術館

モダンデザインへの変革

重森三玲は東福寺方丈庭園や松尾大社庭園、光明院庭園などの作庭家として有名。重森三玲が1943年〜1975年を過ごした自宅である。重森三玲は1896年~1975年を駆け抜けた人物で生け花、茶の湯にも長けた人物であった。作庭家及び庭園研究家として日本のみならず…

続きを読む

京都を訪れる人々へ

千年あまり都であった京都の歴史はとにかく深い。国宝や重要文化財などの寺院建築や美術品が数多く、これほど魅力ある街は他にない。ここには1200年もの長きにわたる歴史や文化が凝縮されている。誰もが知っている観光寺院でも一度ならず二度三度と尋ねて頂きたい。毎回新たな発見と感動を、そして心安らぐ京都の情景を楽しんでいただきたい。

私達について

私達が訪れたことのある京都の主な神社仏閣や観光名所、近代建築などを紹介しています。京都にはまだまだ多数の名刹・古刹などがあり、私自身もまだまだ訪れていない神社仏閣が数多く、これからも精力的に訪れたいと思っております。より多くの皆様に神社仏閣、または古都京都という都市そのものに興味をもっていただき、京都観光の架け橋になれば幸いです。

私達の使命

シンプルで分かりやすいウェブサイトを製作することを第一の使命とし、皆様へ良質な情報を提供、より一層知識を深める事ができるコンテンツを展開することを第二の使命として活動しています。

サイトについて

記載している内容の中には学術的に間違っている場合、また違う見解などがあると思いますがご了承ください。また本ホームページの記事、写真、イラスト等の転載及び引用は固くお断り致します。