京都神社仏閣観光案内

古都京都は日本美術のミュージアム

等持院の池泉回遊式庭園

京都の庭園(2)

京都の庭園を見に行こう

庭園には数多くの種類がある。平等院などを代表する平安貴族が憧れた極楽浄土の世界を現した浄土式庭園、天皇や貴族が大池に船を浮かべ花見や宴を楽しんだかつての神泉苑の船遊式庭園。鎌倉時代から江戸時代には南禅寺や龍安寺を始めとする禅の思想や精神世界を現した枯山水庭園、室町時代から江戸時代には茶道と結びつき有名大名も愛した茶庭。明治時代から大正時代には空間を生かした開放的な無鄰菴や平安神宮神苑などの回遊式庭園、昭和時代には東福寺や松尾大社などのモダンな庭園。ぜひお気に入りの庭園を見つけ何度も訪れて欲しい。

無鄰菴の母屋内から見る庭園

無鄰菴庭園

小川治兵衛による日本近代庭園の夜明け

明治・大正時代の元老山県有朋の元別荘。明治29年に完成。和洋折衷の美しい木造建築と小川治兵衛による開放的な近代日本庭園が織り成す風光明媚が魅力。

南禅寺は創建以来、広大な寺領を有していたが、明治新政権によって現在の境内以外の寺領を失うこととなる。旧寺領は民間へ払い下げられ数多くの高級別荘群が建設。無鄰菴はその中の一つである。現在も明治から昭和にかけての名庭園を有する別荘群は数多く現存しているがそのほとんどは非公開。

無鄰菴庭園は京都の庭師・植治七代目である小川治兵衛が作庭。ここ南禅寺界隈別荘群の中で最初に建てられたのが無鄰菴。南禅寺別荘群の中で常時拝観できる施設は無鄰菴のみ貴重。無鄰菴は1941年に京都市に寄贈。現在は京都市の施設。庭園は国の名勝に指定。

明治時代を代表する庭園は開放的な池泉回遊式庭園。敷地面積は約3100㎡、東山を借景とし、琵琶湖疎水を引き込み、空は広く、明るく、なにより開放的。もみじなども数多く秋には庭園を彩る。作庭された当時は今までの庭園に使用されることのない木々なども植栽されいる。作庭当初は古より日本庭園で使われてきた苔を使わず、芝を用いたところも日本の近代化の幕開けに相応しい。

琵琶湖疏水を敷地内へ引き込み曲線を描き流れる。庭園奥には醍醐寺三宝院の滝を模した三段の滝。表情豊かな石組みを配し奥行きある庭園。緩やかな傾斜になっており、庭園内に微かに聞こえる水音と共に自然と滝へ誘う。琵琶湖疏水は防火用水の名目で引きこまれた。サイフォンの原理によって滝口まで持ち上げている。

現在は50種類以上の苔が広がり、まばゆい緑に包まれてより一層魅力的な表情を見せる。借景である東山と小川治兵衛の特徴である水流、沢石、飛石が一体となった世界観を立体的に見ることができる名庭園。

《南禅寺別荘群で常時拝観できる無鄰菴の詳しい記事はこちらから《京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約7分》

平安神宮の東神苑の栖鳳池と尚美館(貴賓館)と橋殿

平安神宮神苑

明治期を代表する日本近代庭園

社殿裏の日本式庭園は約30000㎡という広大な池泉回遊式庭園で東、中、西、南の四つに分かれ東山を借景としている。社殿を取り囲むように四つの表情を楽しませてくれる。神苑には約250本の桜が植えられており桜の名所としても有名。境内がピンク色に染まる景色は圧巻。国の名勝に指定されており、七代目小川治兵衛が20年以上を掛け造園。明治期を代表する近代日本庭園である。国の名勝指定。

【南神苑】は孝明天皇百年祭として昭和44年に昭和の小堀遠州と言われる中根金作が作庭したエリアである。八重紅枝垂桜の名所として名高い。また「平安の苑」といわれ、竹取物語、古今和歌集、伊勢物語、枕草子、源氏物語などの平安時代の書物に登場する草木が植えられ、平安時代の庭園(入り組んだ細道の野筋と流れ込む小川の遣水)が再現されており、古の物語の雅な世界を味わうことが出来る。

【西神苑】の初夏の白虎池(びゃっこいけ)では花菖蒲(はなしょうぶ)は200品種2000株が咲き誇る。

【中神苑】の蒼龍池に掛かる臥龍橋(飛石)は豊臣秀吉によって造営された三条大橋と五条大橋の橋脚の石材を再利用している。飛石は小川治兵衛の特徴。円山公園や無鄰菴などでも小川治兵衛の特徴を見ることが出来る。

【東神苑】は東山を借景とし栖鳳池には京都御所から移築された尚美館(貴賓館)と泰平閣(橋殿)が宮廷文化の気品ある姿を池に映して佇む。泰平閣の近くには日本庭園伝統の鶴島と亀島を配しており、開放的で近代的な庭園と古から続く日本庭園の美の融合が多くの人を引き付ける。

南神苑の片隅には日本で最初の路面電車が展示されており見逃せない。日本で最初の電車が開業したのが京都である。

平等院鳳凰堂をモデルとする平安神宮の詳しい記事はこちらから《京都市営地下鉄東西線「東山駅」から徒歩約10分》

仁和寺の寝殿前の北庭

仁和寺庭園

寝殿前の北庭は宮廷にいるような豪華さ

二王門を入り左には仁和寺の本坊である御殿が置かれている。現在仁和寺の広大な境内のおよそ四分の一を本坊が占める。仁和寺は平安時代初期に創建。歴史深い大寺院で世界文化遺産に登録。応仁の乱で伽藍の多くを消失、江戸時代初期に京都御所からの移築「常御殿(つねごてん)」を中心として再興。

明治20年に再び焼失。現在御殿を形成する建築物である唐門、勅使門、黒書院、白書院、霊明殿、寝殿は明治42年に再建されたもの。明治期の再建ではあるが日本古来の木造建築の美が良くとらえており、寝殿は紫宸殿を模している。宮廷文化を色濃く残す仁和寺に相応しい。

白書院前の【南庭】は明治20年の焼失後の作庭。大正三3年に完成。広々と開放的な白砂の奥に勅使門、美しく整えられた白砂の周りには杉や松を配し、二王門を借景として趣ある空間を演出。庭の北側、寝殿前には御所と同じように「左近の桜」と「右近の橘」が植えられており宮廷の趣。平安神宮大極殿前にも「左近の桜」「右近の橘」を見ることが出来る。

寝殿前の【北庭】は平安時代に作庭された池泉回遊式庭園。清らかな池泉に巨石を用いた滝石組みを配し、護岸石組を用いた州浜の曲線は壮麗な趣。光格天皇が愛した茶室である飛濤亭(ひとてい)が奥に配置され、歴史ある五重塔を借景とし古都京都ならではの風情、奥行と高低差のある立体的な演出、日本の美の根源を見ることができる。北庭は明治大正時代に七代目小川治兵衛によって修復されている。京都市の名勝。

《皇室とゆかりの深い仁和寺の詳しい記事はこちらから《京福電気鉄道北野線 御室仁和寺駅下車 徒歩約2分》

天龍寺の大方丈と曹源池庭園と借景の嵐山

天龍寺曹源池庭園

南北朝時代を代表する禅宗庭園

1339年に室町幕府初代将軍足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔う為に創建。開山は夢窓疎石。京都五山第一位の名刹。

曹源池庭園は嵐山や亀山を借景とした一体感、曹源池を中心とした石組や出島などが美しい池泉回遊式庭園。夢窓疎石よる作庭で王朝文化と禅宗文化の調和が魅力的な歴史ある庭園。国の史跡・特別名勝の第一号。

曹源池の対岸正面中央部には二枚の自然石を滝に見立てた鯉魚石(りぎょせき)を配した枯滝石組(かれたきいわぐみ。石組だけで滝を表現したもの)の龍門瀑(りゅうもんばく)は鯉は傷つきながらも滝という難関を登れば龍に変わるという禅の世界観を表現。夢窓疎石はこの枯滝石組のテーマを好んで作庭に取り入れている。

龍門瀑の右側の池中には三尊石(釈迦、文殊菩薩、普賢菩薩を表現)龍門瀑の手前には日本最古の石橋などを配置している。池の前庭には日本古来の王朝風の州浜(出島)が曹源池に奥行と空間を作る。曹源池庭園は南北朝時代を代表する名庭園。夢窓疎石は他に等持院苔寺を作庭したことでも名高い。

庭園西側には艶やかな緑に囲まれた誘いこむような小道の散策路、北門から境内を出ると野宮神社や嵯峨野の竹林の小道へ。庭園内には200本の桜があり、春は桜が咲き誇り、初夏にはもみじが青々と茂る。秋には嵐山が紅葉で彩り豊かで目が覚めるような彩りに。四季折々に趣を変える庭園は深みある美しさが魅力の名庭園。

《王朝文化と禅宗の調和が魅力な天龍寺の詳しい記事はこちらから《京福電鉄嵐山線「嵐山駅」すぐ JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」徒歩13分》

等持院の夢窓疎石による庭園

等持院庭園

静かな庭園に刻まれた古の物語

方丈の北側に広がる庭園は【世界文化遺産天龍寺の開山として有名な夢窓疎石が自ら作庭といわれている。足利尊氏の墓を境に東と西に庭園構成が分かれる池泉回遊式庭園。

方丈、書院、茶室からと三方から眺める庭園はそれぞれ趣を変え心安らぐ京都の情景。夢窓疎石の業績は素晴らしい。東側は草書体の「心」の字をかたどって作られた心字池。中ノ島の観音閣の礎石などがあり夢窓疎石の作庭による当時の姿を偲ぶ。

西側は近代に補修されたが衣笠山を借景とした池泉回遊式の「芙蓉池」は、さつきや有楽椿、くちなし、芙蓉が四季折々の彩りを添える。枯滝組の庭園とその北側の足利義政好みの茶室清連亭は有名である。

《足利家の菩提寺である等持院の詳しい記事はこちらから《京福電気鉄道北野線「等持院駅」下車 徒歩約10分》

苔寺の池泉回遊式庭園

苔寺池泉回遊式庭園

苔が一面に広がる幻想的で彩鮮やかな庭園

正式名称は西方寺、通称「苔寺」。嵐山にある天龍寺の山外塔頭。苔寺は天龍寺ともに【世界文化遺産】。1339年の室町幕府初代将軍足利尊氏の命により夢窓疎石が荒廃していた苔寺を復興。夢窓疎石は作庭にも着手する。夢窓疎石は天龍寺、等持院などの名作庭家としても名高い禅僧。

苔寺は室町幕府八代目将軍足利義政が銀閣寺建立の際に参考にしたといわれる名庭園。花園にある室町幕府三代目将軍足利義満による建立の金閣寺も苔寺の浄土式庭園の流れを見ることができる。銀閣寺からは東山文化が生まれ、金閣寺からは北山文化が生まれた。苔寺は日本の文化の源流と言えるだろう。

江戸時代に二度の洪水に見舞われ、明治の廃仏毀釈による荒廃によって庭園に苔が覆い始め、明治初期の復興と共に現在のような幻想的な空間になった。苔寺の庭園は京都屈指。枯山水庭園と池泉回遊式庭園の二段階構成。

境内は約100種類以上ともいわれる苔で覆われており、一面に敷き詰められた色彩豊かな苔。ここ苔寺にはめずらしい苔も生息しているそうだ。この色鮮やかな苔と静寂は幻想的でまさに極楽浄土。国の特別名勝・史跡に指定。上段の枯山水庭園は日本最古。下段の心字池を中心とした回遊式庭園と共に後世に与えた影響は計り知れない。

アップルの創業者スティーブ・ジョブズも苔寺に訪れており、世界中の人を魅了する名庭園。

《時の結晶である苔寺の詳しい記事はこちらから《阪急電鉄嵐山線「上桂駅」下車徒歩約15分》

詩仙堂の書院から眺める白砂とサツキと青もみじの唐様庭園

詩仙堂唐様式庭園

100種類以上の花が四季折々に咲き誇る名庭園

詩仙堂は石山丈山が隠居した山荘。石山丈山は作庭家としても名高く、詩仙堂の他に渉成園の書院式回遊庭園、一休寺の方丈前庭園、蓮華寺の池泉回遊式庭園、修学院離宮なども設計されたといわれている。

ここ詩仙堂は書院から見る庭園の美しさには定評があり、秋には植え込みの緑と、庭に掛かる枝葉の赤黄の紅葉色とのコントラストが美しい。

大陸の明や清の地に憧れた丈山、禅宗庭園や浄土式庭園とはまた別の風情が漂う美しい詩仙堂の庭園。石山丈山好みの唐様庭園は美しく整えられた白砂が敷かれ、サツキの丸みを帯びた刈込ともみじが多くの人を魅了する。丈山59歳の時にすべてを注ぎ込み造営したのが詩仙堂である。

四季折々に花が咲き、庭園に植えられている花の種類は100種類以上といわれ、移ろいゆく季節を楽しめる。また詩仙堂をはじめとする一乗寺周辺の神社仏閣は趣ある小寺や神社が多く少人数の旅が良く似合う。観光シーズンではなく春先や冬の静寂の中に訪れるのもおすすめ。

比叡山山麓の斜面を利用した境内は、上中下に分かれる庭を高低差によって実際よりも広く見せ、その高低差によって見える景色そのものが変わるのが印象的。また秋の夕暮れ時の西日に照らされた色彩豊かな紅葉の美しさは格別。

創建当時の庭園のままではないが、江戸時代初期の庭園を色濃く残す名庭園。建物と庭園は国の史跡に指定。

《石山丈山が独自の美を求めた詩仙堂の詳しい記事はこちらから《叡山電鉄叡山線「一乗寺駅」下車徒歩約12分》

蓮華寺の池泉回遊式庭園の紅葉

蓮華寺池泉回遊式庭園

四季折々に人々を魅了する庭園

蓮華寺の庭園は約400坪の広さ。高瀬川から豊かな清らかな水を引いた池泉回遊式。水は再び高瀬川に戻る。池は「水」という字を型取っている。鶴亀の石組みを配し、奥には蓬莱山の石組。背景の樹々の枝が池に覆いかぶさり四季折々の彩りを添える。

庭園は再建にあたり詩仙堂渉成園の作庭で名高い石山丈山、または二条城二の丸庭園や南禅寺方丈庭園などの作庭で名高い小堀遠州が作庭されたともいわれている名庭園。

池泉の周りにはもみじが多く植えられ、紅葉の季節は書院から眺める庭園は美しくまさに幻想的。池泉回遊式庭園ではあるが書院から眺める池泉鑑賞式庭園といえ、書院の柱でさえも情景の一部として見ることができる一体感、この独特の景観が印象的。庭園の樹々や苔などの手入れは寺院方々によって行われ趣ある情景が維持されている。

春や夏には洋々な樹々の青々とした緑に包まれ、紅葉の季節には境内を艶やかに彩り豊かに染め上げる。あるがままの自然を巧みに取り入れ、京都でも有数の名庭園。本堂前の参道脇の灯篭は江戸時代の茶人好みの蓮華寺型石灯篭、六角形の急こう配の笠が特徴的で非常に珍しい。一見の価値があり。

《静けさ漂う庭園が魅力の蓮華寺の詳しい記事はこちらから《叡山電鉄叡山本線「三宅八幡駅」下車徒歩約10分 》

渉成園の印月池と侵雪橋と借景の京都タワー

渉成園

開放的で貴賓ある名庭園

渉成園は東本願寺の飛地境内。1614年に江戸幕府三代目将軍徳川家光が東本願寺に現在の地を寄進、一乗寺の詩仙堂で有名な石山丈山によって作庭された池泉回遊式庭園。石山丈山は他に蓮華寺や一休寺などの作庭をしており名高い歴史上の人物。

この地はもともとは光源氏のモデルである源融の六条河原邸の跡地。境内は35000㎡と広大。国の名勝に指定。渉成園は「枳殻邸(きこくてい)」とも呼ばれることがあり、その昔は生垣にミカン科の枳殻(からたち)が植えられていたところから名がついた。

渉成園は十四代目将軍徳川家茂や十五代目将軍徳川慶喜の休憩所にもなったことがあり、平安時代の貴族の書院回遊式庭園を散策しているような高貴で気品ある庭園。境内には梅、桜、藤、菖蒲や睡蓮、楓などが数多く四季折々楽しむことができる

京都駅から徒歩10分。市街地という立地にありながら心地良い静けさの中で広大な庭園を散策できる貴重な庭園。境内からは京都タワーを望むことができ、歴史ある庭園も現在は京都タワーを借景として現代的な情景が楽しめ、またここから見る京都タワーは何より美しい。

《心安らぐ京都の風景が魅力の渉成園の詳しい記事はこちらから《京都駅から徒歩約10分・東本願寺から徒歩約5分》

宝厳院の獅子岩と豊丸垣

宝厳院回遊式庭園

静かな庭に刻まれた歴史ある庭園

宝厳院は1412年創建の細川家ゆかりの歴史深い寺院。世界文化遺産である天龍寺の塔頭。現在、宝厳院がある地はもともと天龍寺の塔頭妙智院があったが、幕末の薩摩藩による砲火によって天龍寺と共に焼失。

その後の明治政府の上知令により民間に払い下げ、個人の別荘として所有者が転変する。2002年に宝厳院が移転し現在に至る。旧妙智院庭園は嵐山を借景とし、四季折々に趣をかえる回遊式庭園は12,000㎡と広大。江戸時代における京都のガイドブック「都林泉名勝図会」にも掲載されるほどの名庭園で歴史深く、そして美しい。

獅子の形をしている獅子岩も「都林泉名勝図会」に記載されている。「獅子吼の庭」の由来は釈迦の説法のこと。庭園を歩き、鳥のさえずり、風の音を聴き人生の真理と正道と感じるという無言の説法。

ここ宝厳院の旧妙智院庭園は大陸の明に二度渡った策彦周良禅師による作庭。天龍寺曹源池庭園と同じく三尊石や龍門爆など禅の世界観も回遊式庭園内で表現されている。豊丸という茶人の名の付いた豊丸垣(ほうがんがき)、蓑垣(みのがき)、穂垣、宝厳院垣など特徴ある意匠も非常に印象深い。

300本を超えるもみじや楓や銀杏が境内を飾り、新緑の季節には深い緑に包まれ、秋には赤や黄色で境内を艶やかに染め上げる。境内を流れる清らかなせせらぎ、庭の地面を覆う苔、長い時を経てそれぞれが織り成す情景が人々を魅了する。

《京都でも有数の名庭園である宝厳院の詳しい記事はこちらから《京福電鉄「嵐山」駅から徒歩3分 JR「嵯峨嵐山」駅から徒歩10分

知恩院の方丈前庭園

知恩院方丈庭園

江戸初期の趣を今に伝える貴重な庭園

知恩院は浄土宗の祖である法然ゆかりの地。徳川家との結びつきも強い大寺院。知恩院の庭園は方丈庭園と友禅苑のふたつを拝観することができる。

方丈作庭は南北朝時代、小堀遠州の流れを組む僧・玉淵が改修。江戸時代初期の池泉回遊式庭園である。僧・玉淵は妙蓮寺の十六羅漢石庭や桂離宮を作庭した名高い歴史上の人物。

北池・南池の大小二つの園池を中心とした庭園で950坪を誇る。大寺院知恩院に相応しい絢爛豪華な庭園。中島に掛かる石橋など青石を使用した石組が深みある美しさ。枯滝組などの石組は南北朝時代の夢窓疎石の石組を彷彿とさせる。知恩院の方丈庭園は京都市指定名勝。

東山を借景とし、また東山の裾を築山と見立てる。春は艶やかに彩る桜、新緑の季節には青々とした緑、紅葉の季節には紅色の色彩が池の水面に映し出し庭園をより一層引き立てる。

知恩院の方丈庭園は江戸時代初期の当時から変わらない景色を維持しているという。知恩院の方丈の美しい木造建築と古の姿を留める歴史ある方丈庭園は遠い時代の情緒を記憶している。

《京都五社の格式と酒の神様の知恩院の詳しい記事はこちらから《京阪「祇園四条駅」から徒歩10分 阪急「河原町駅」から徒歩15分

興臨院の方丈前庭園

興臨院枯山水庭園

桃山文化あふれる絢爛豪華な庭園

興臨院は大徳寺の塔頭。加賀百万石の祖・前田利家とゆかりが深く前田家の菩提寺。特別公開期間のみ参拝する事ができる。

方丈前庭園は1978年に中根金作が復元。中根金作は「昭和の小堀遠州」とも呼ばれ、京都では妙心寺退蔵院、妙心寺大心院、二条城清流園、常照寺などで中根金作の作庭を見ることができる。

方丈前の枯山水庭園は白砂(白川石)と苔と石組の蓮華形式の禅宗庭園の名庭園。桃山時代の豪胆な石組は天台山の石橋を模している。興臨院の方丈前庭園は大徳寺一とも評される。

《禅宗寺院の様式美が魅力の興臨院(大徳寺塔頭)の詳しい記事はこちらから《京都市バス「大徳寺前」下車 徒歩すぐ》

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夢窓疎石による庭園は日本文化に革命をもたらし、以降数々の名作家達が魅力的な庭園を作庭してきた。そこには時代毎の文化や思想、普遍的な伝統、作庭家自身の思いや斬新的な手法を取り入れ、時には先鋭的に発展を遂げてきた。四季折々を楽しむ日本人の美意識と文化が庭園に長い歴史を刻み続けている…

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日本には四季があり、庭園は四季折々と趣を変え、移ろいを感じることができる。また天候によっても見せる表情が変わる。晴れならば光と庭園とのコントラスト、雨の日には苔の美しさや濡れた石がより一層模様を浮かび上がる。春には桜、新緑の季節には若葉が青々と茂り、ツツジや藤などの花との美しさ…

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京都を訪れる人々へ

千年あまり都であった京都の歴史はとにかく深い。国宝や重要文化財などの寺院建築や美術品が数多く、これほど魅力ある街は他にない。ここには1200年もの長きにわたる歴史や文化が凝縮されている。誰もが知っている観光寺院でも一度ならず二度三度と尋ねて頂きたい。毎回新たな発見と感動を、そして心安らぐ京都の情景を楽しんでいただきたい。

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